huginn AIエージェント

Huginn は自分のサーバーで動かせるオープンソースのAIエージェント自動化ツール。ウェブ監視・データ収集・通知送信を「エージェント」と呼ぶ小さなロボットの連鎖で自動化でき、データが完全に自分の手元に残る点が最大の特徴。MITライセンスで無料。

last-updated: 2026-07-15 · source: database

github_stars49.6k
pricingソフトウェア本体は完全無料(MITライセンス) / サーバー費用のみ自己負担
licenseMIT
japanese不明

概要

Huginn(ヒューギン)は、2013年にAndrew Cantino氏が開発したオープンソースのエージェント型自動化システムです。北欧神話でオーディンの思考を司るワタリガラス「フギン」から名付けられており、ウェブの監視・データ収集・外部サービスへの通知といった反復作業を「エージェント」と呼ぶ小さなロボットに任せられます。エージェントはイベント(出来事)を作り・受け取り・次のエージェントへ渡すという有向グラフ(バトンリレー方式)で動くため、複数のエージェントをつないで複雑なワークフローを構築できます。

ZapierやIFTTTが「クラウド上のサービス」であるのに対し、Huginnは自分のサーバーやVPS上で完全に動作します。「自分のデータは自分だけが持つ」という設計思想のもと、GDPRやプライバシー要件が厳しい環境でも安心して使えます。GitHub上で4万8,000以上のスターを獲得しており、2026年時点も活発に開発が続いています。

主な機能

任意のウェブサイトの特定テキストや価格をCSSセレクターで抽出し、変化があったときだけ次の処理を走らせられます。IFTTTやZapierにはできない「任意サイトの監視」が可能です。

RSSリーダー・メール送受信・Slack通知・Twilio SMS・Twitter連携・翻訳API・MQTT(IoT連携プロトコル)など多様なエージェントが最初から用意されています。

エージェント同士をつないでバトンリレーを作ります。「価格を取得→閾値を判定→メール送信」という流れを、コードなしのJSON設定だけで組めます。

毎時・毎日など時刻指定での定期実行と、別エージェントが発したイベントをきっかけにした即時実行の両方に対応しています。

Rubyのライブラリ(Gem)としてオリジナルエージェントを開発・追加できます。コミュニティが暗号通貨追跡・機械学習パイプライン・IoT制御など専用Gemを公開しています。

JavaScriptまたはCoffeeScriptを使って、エージェント内にオリジナルの変換ロジックを直接書くことができます。

作成したエージェント群を「シナリオ」としてJSON形式で書き出し、他の環境へ持ち込んだりバックアップしたりできます。

料金プラン

HuginnはMITライセンスで公開されているオープンソースソフトウェアです。ソフトウェア自体に料金は一切かかりません。必要になるのはサーバーの運用コストのみです。

区分内容目安コスト
ソフトウェア本体完全無料(MITライセンス)$0
自前VPS/クラウドでのセルフホスト自分でサーバーを用意して運用$5〜$10/月程度(サーバー費)
マネージドホスティング(Elestio等)サーバー管理を委託。SSL・バックアップ込み$11/月〜(詳細は公式サイト参照)

> 料金はサーバー事業者の価格改定により変動します。最新情報は各ホスティングサービスの公式サイトを参照してください。

導入方法

最も手軽な方法はDockerを使ったセットアップです。公式GitHubに2種類のDockerイメージが用意されています。

① お試し用(シングルコンテナ)

すべてのプロセスを1つのコンテナで動かします。データ永続化の設定が必要ですが、まず動かして試したい場合に最適です。

# MySQLコンテナを起動
docker run --name huginn_mysql \
  -e MYSQL_DATABASE=huginn \
  -e MYSQL_USER=huginn \
  -e MYSQL_PASSWORD=パスワード \
  -e MYSQL_ROOT_PASSWORD=ルートパスワード \
  -d mysql

# Huginn本体を起動(ポート3000で起動)
docker run --name huginn \
  --link huginn_mysql:mysql \
  -p 3000:3000 \
  -e HUGINN_DATABASE_NAME=huginn \
  -e HUGINN_DATABASE_USERNAME=huginn \
  -e HUGINN_DATABASE_PASSWORD=パスワード \
  huginn/huginn

起動後、ブラウザで http://localhost:3000 にアクセスします。初期ユーザー名は admin、初期パスワードは password です(必ず変更してください)。

② 本番運用(docker compose推奨)

公式GitHubの docker/single-process/ ディレクトリにある docker-compose.yml を使うと、アプリサーバーとバックグラウンドワーカーを分離して安定稼働させられます。

git clone https://github.com/huginn/huginn.git
cd huginn
cp .env.example .env
# .envをエディターで編集(DB情報・メール設定・APP_SECRET_TOKEN等)
docker compose up -d

詳細な設定項目は公式GitHubの doc/docker/install.md および doc/manual/README.md を参照してください。

こんな人におすすめ

ZapierやIFTTTに自分のデータを預けたくない人、またはGDPR/個人情報保護の観点からクラウドサービスに抵抗がある人に最適です。すべてのデータが自分のサーバーで完結します。

競合サービスの価格変動・特定キーワードのSNS言及急増・ウェブサイトのコンテンツ更新などを自動で監視し、メールやSlackに通知するシステムを無料で構築できます。

月額費用ゼロで、タスク実行回数や連携数の上限なく自動化を組めます。プラットフォーム側の価格改定やサービス終了に振り回されることもありません。

MQTTプロトコル(IoT機器との通信方式)への対応やコミュニティ製IoT制御Gemを活用して、スマートデバイスと連携した自動化も実現できます。

よくある質問

Q. プログラミング経験がなくても使えますか? A. 基本的なエージェント設定はウェブUIとJSON形式の設定ファイルで行えるため、コーディング経験がなくてもシンプルな自動化は構築できます。ただし、サーバーの準備(VPS契約・Dockerのインストール)は必要です。カスタムロジックや独自エージェントの開発にはRubyの知識が必要になります。

Q. どんなサーバーで動きますか? A. DockerがインストールされているLinuxサーバー(Ubuntu・Debianなど)であれば動作します。ラズベリーパイのような低スペック機でも動かせるよう公式Wikiにガイドがあります。データベースはMySQLまたはPostgreSQLが必要です。

Q. ZapierやIFTTTと何が違うのですか? A. ZapierやIFTTTはクラウドで動くため月額料金が発生し、実行回数に上限があります。Huginnは自分のサーバーで動くため料金は不要で、実行回数・エージェント数の制限もありません。また、任意のウェブサイトを自由に監視できる点がクラウド型ツールとの大きな違いです。

Q. 商用利用はできますか? A. MITライセンスのため、商用利用・改変・再配布はすべて自由です。ライセンス表記の維持のみ必要です。詳細は公式GitHubのLICENSEファイルをご確認ください。

APIオープンソース(OSS)セルフホストクラウドホスティングデータベース(DB)SQLPostgreSQL(ポストグレス)