claude-mem完全ガイド|AIに永続記憶を持たせる導入・比較・活用法
「また最初から説明しなきゃいけない…」
Claude Codeを使って開発を進めていると、必ずこの壁にぶつかります。昨日まで丁寧に説明したプロジェクトの構成も、直したバグの経緯も、新しいセッションを開いた瞬間にAIはすべて忘れてしまう。まるで毎朝「はじめまして」から始まる打ち合わせのようなものです。
この記事では、その問題をまるごと解決するオープンソースプラグイン claude-mem を紹介します。
- claude-memが何をしてくれるのか
- どうやって動いているのか(難しい部分は読み飛ばしOK)
- インストールの具体的な手順(コマンドまで)
- 似ているツールと何が違うのか
- 「自分に合うか・合わないか」の判断材料
この記事を読み終えれば、今日から導入するかどうか判断できます。
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claude-memとは? AIに「作業日誌」をつけさせるプラグイン
<cite index="9-1">claude-memは、Claude Codeに永続的な記憶を与えるプラグインです。</cite>一言で言えば、AIが作業中に自動で「作業日誌」をつけ、次のセッション開始時にその日誌を読み上げてくれる仕組みです。
<cite index="9-8">プラグインはClaude Codeのコーディングセッション中に行われたことを自動でキャプチャし、AIを使って観察内容を圧縮し、新しいセッション開始時にシステムへ関連コンテキストを注入します。</cite>
たとえば「先週、認証まわりのバグを直してJWTのトークン有効期限を1時間に変えた」という作業をした場合、claude-memはその内容を構造化して保存します。次のセッションを開いたとき、Claudeはすでにその決定を「知っている」状態でスタートできます。
<cite index="9-15">開発者が金曜日にClaude Codeのセッションを閉じ、月曜日に再開したとき、Claudeはすでに先週のリファクタリングの決定・バグ修正・アーキテクチャのパターンを把握した状態で作業を始められます。</cite>
誰が作ったの?どれだけ使われているの?
<cite index="13-4">claude-memはAlex Newman(@thedotmack)氏が、Claude Codeプラグインとしてセッションのライフサイクルイベントにフックし、ツールの使用・ファイルの読み取り・編集をすべて観察する形で構築しました。</cite>
<cite index="9-1">現在72,400件以上のGitHubスターと6,200件以上のフォークを獲得しており</cite>、個人開発者を中心に急速に広まっています。2025年8月末に公開されてからわずか数ヶ月でここまで成長したことは、この「AIがすぐ忘れる問題」がいかに多くの人を悩ませているかを示しています。
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claude-memの仕組み:3ステップで理解する
難しい話は読み飛ばして「インストール手順」に進んでも構いません。ただ、仕組みを知っておくと設定のトラブル対応がしやすくなります。
ステップ1:セッション中に「観察」を記録する
<cite index="11-6,11-7,11-8">自動セッションキャプチャ機能として、5つのライフサイクルフック(SessionStart・UserPromptSubmit・PostToolUse・Stop・SessionEnd)がClaude Codeの動きをすべて記録し、手動で何かを記録する必要はありません。</cite>
つまり、あなたが「記録する」ボタンを押す必要はゼロです。Claudeがファイルを開いたとき、コードを書き換えたとき、バグを修正したとき、それらがすべて自動的に「観察(Observation)」として記録されます。
ステップ2:AIが内容を「圧縮」して保存する
<cite index="11-10">生のセッションデータはClaudeのagent-sdkによって構造化された観察へと圧縮されます。この観察には事実・概念・ファイル参照が含まれ、SQLite(軽量なローカルデータベース)に保存されます。</cite>
ここが肝心なところです。そのまま全部保存すると膨大な量になってしまいますが、claude-memはAIがいったん内容を要約・整理してから保存します。
<cite index="17-14,17-15,17-16">最近の作業は詳細に残り、古い作業は徐々に要約されます。これは人間の自然な記憶の仕組みと同じです。昨日の会議は詳細に覚えているが、先月の会議は概要しか覚えていない、という感覚です。</cite>
ステップ3:次のセッション開始時に「注入」する
<cite index="14-6">このようにして作られた圧縮コンテキスト(通常800〜1500トークン程度)がClaudeのシステムプロンプトに注入され、あなたが最初の一文字を打つ前から、AIが関連する履歴を把握した状態になります。</cite>
このプロセスは2秒以内に完了するため、使っている感覚はほとんどありません。
データはすべてローカル保存。<cite index="9-10,9-11"><private>タグで囲んだ内容はストレージから除外でき、すべてのデータは~/.claude-mem/に保存されます。</cite>クラウドに送信されることはありません(後述するCMEM Cloudオプションを除く)。
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インストール方法:コマンド1行から始められる
前提条件
インストール前に以下を確認してください。
| 必要なもの | 最低バージョン | 確認コマンド |
|---|---|---|
| Node.js | 20.12.0以上 | node -v |
| Claude Code | プラグイン機能対応版 | Claude Codeが起動すればOK |
| Anthropic APIキー | — | 公式サイトで取得 |
<cite index="24-10">インストールプロセスはBunやuvが環境にない場合は自動的にインストールします。なお、Node.js 20.12.0が最低バージョンとして必要です。</cite>
Anthropic APIキーが必要な理由:claude-memはセッション中の観察内容をAIで圧縮します。この圧縮処理にClaudeのAPIを使うため、APIキーが必要です。APIの利用料金は実際の使用量に応じて変わりますので、最新の料金はAnthropic公式サイトを参照してください。
インストール手順(推奨:npxコマンド)
<cite index="20-1,20-2">注意:claude-memはnpmにも公開されていますが、npm install -g claude-memではSDK/ライブラリのみがインストールされ、プラグインフックの登録やワーカーサービスの起動は行われません。必ずnpx claude-mem installまたは/pluginコマンドでインストールしてください。</cite>
方法A:npxコマンド(ターミナルから)
# ターミナルを開いて以下を実行
npx claude-mem install
実行するとインタラクティブなインストーラーが起動し、環境を自動検出してセットアップを完了します。
方法B:Claude Codeのプラグインマーケットプレイスから
# Claude Codeのチャット欄に以下を貼り付けて実行
/plugin marketplace add thedotmack/claude-mem
/plugin install claude-mem
インストール後の確認
インストールが完了したら、Claude Codeを再起動してみてください。ブラウザで http://localhost:37777 にアクセスすると、ローカルのウェブビューア(管理画面)が開きます。
<cite index="9-9">ローカルダッシュボードとしてhttp://localhost:37777が提供されており、リアルタイムの観察ストリーム・プロジェクトのフィルタリング・メモリ検索が可能です。</cite>
この画面でセッションの記録が蓄積されていれば、正常に動作しています。
設定ファイルの場所
設定は ~/.claude-mem/settings.json に保存されます。
{
"BACKEND_PORT": 37777,
"AI_PROVIDER": "anthropic",
"ANTHROPIC_API_KEY": "sk-ant-...",
"CLAUDEMD_ENABLED": true,
"CLAUDEMD_OBSERVATION_INTERVAL": 10,
"LOG_LEVEL": "info"
}
APIキーをここに直接書く方法のほか、環境変数(ANTHROPIC_API_KEY)でも設定できます。セキュリティの観点からは環境変数の利用を推奨します。
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対応ツール:Claude Code以外でも使える
<cite index="12-11">claude-memはClaude Code・Codex・Gemini CLI・Copilot・OpenCode・OpenClaw・Windsurf・Cursor・Hermesなど、多数のAIコーディング環境でライフサイクルフックとプラグイン統合を通じて動作します。</cite>
たとえばGemini CLIやOpenCode、Codex CLIユーザーも、同じclaude-memで記憶を共有できます。複数のAIツールを使い分けている方にとって、これは大きなメリットです。
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類似ツールとの比較:claude-memはどこが違うのか
claude-mem以外にも、AIの記憶を補完するツールはいくつかあります。代表的なものと比較してみましょう。
| ツール | 主な仕組み | ローカル保存 | 自動キャプチャ | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| claude-mem | セッション観察→AI圧縮→注入 | ✅ デフォルト | ✅ 完全自動 | Claudeセッション継続性 |
| CLAUDE.md | 手書きのMarkdownファイル | ✅ | ❌ 手動 | プロジェクト設定・好みの記録 |
| Mem0 | クラウド型AI記憶レイヤー | △ 有料プランで選択可 | △ 半自動 | アプリへのメモリ組み込み |
| claude-memory(別プロジェクト) | Supabaseクラウドバックアップ | ❌ クラウド必須 | ✅ 自動 | 永久保存・クラウド同期 |
CLAUDE.mdとの違い
Claude Codeには標準機能として CLAUDE.md というファイルがあります。これはプロジェクトの説明や好みを手書きしておくものです。
<cite index="13-8,13-9">Claude Codeには手動でプロジェクトコンテキストを書くCLAUDE.mdが付属していますが、開発者自身が書いて管理する必要があります。claude-memはこれを完全に自動化し、誰かが書き残したことではなく実際のセッションデータから生成します。</cite>
要するに、CLAUDE.mdは「自分で書く手帳」、claude-memは「自動でつけてくれる作業ログ」です。両者は競合ではなく補完関係にあります。
Mem0との違い
Mem0はAIアプリケーション向けの汎用的な記憶レイヤーで、クラウドサービスとして提供されています。
<cite index="13-11,13-12">Mem0のようなスタンドアローンのAI記憶ツールと比較すると、claude-memはClaude独自のagent-sdkを使ってネイティブのClaude Codeプラグインとして動作します。Anthropicエコシステムとの密な統合がその強みで、記憶レイヤーがサービスを提供するツールと同じ言語で動きます。</cite>
<cite index="30-1">「Mem0は研究テーマ履歴管理などの明示的なナレッジベースとして、claude-memは作業ログの自動記録として使う」という組み合わせ方も可能で、両者は補完し合えます。</cite>
ライセンスと料金
<cite index="37-1,37-2">claude-memはApache License 2.0でライセンスされており、開発ツール・ローカルエージェント・MCPサーバー・エンタープライズシステムへの組み込みを容易にするためにこのライセンスを選択しました。</cite>
オープンソース本体は無料で使えます。クラウド同期機能「CMEM Cloud」は早期アクセス期間中は無料ですが、将来の料金体系については公式サイト(cmem.ai)を参照してください。
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あなたに向くか・向かないか:導入前チェックリスト
こんな人にclaude-memは向いています ✅
- Claude Codeを毎日・複数日にわたって使っている
- 同じプロジェクトを長期間(1週間以上)継続している
- セッションのたびに「先週のあの変更」を再説明するのが面倒
- 個人開発でプライバシーを重視する(データをローカルに置きたい)
- ContinueやOpenCodeなど複数のAIツールを使い分けている
こんな人には向かない・注意が必要 ⚠️
- Claude Codeをたまにしか使わない(セッション数が少ない)
- Anthropic APIの追加利用コストを最小化したい(圧縮処理にAPIを使うため)
- チームで同一の記憶データベースを共有したい(基本はローカル個人利用向け)
- Claude Code以外のツール(ChatGPTなど)がメインで、Claudeをほとんど使わない
- サーバーレス環境やコンテナのみで動かしたい(ローカルワーカープロセスが必要)
<cite index="32-5,32-6">「10分以内に動かしたくて、細かい制御より手軽さを優先したい」という場合にはclaude-memが最速の選択肢です。Claudeコード内でセッション継続性を得るための最短経路です。</cite>
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関連ツール・もっと広げたい人へ
claude-memで記憶問題が解決したら、次はAI開発全体を強化してみましょう。
- AIエージェントをさらに活用したい → OpenHands:コードの実行・テスト・デプロイまで自律的に行うエージェント
- MCPサーバーでできることを広げたい → Awesome MCP Servers:便利なMCPサーバー一覧
- プロンプトを磨きたい → System Prompts of AI Tools:有名AIツールのシステムプロンプト集
- LLMアプリ全体を組み立てたい → LangChain:AIワークフローを組み立てるフレームワーク
- ノーコードでAIフローを作りたい → Flowise:ドラッグ&ドロップでLLMフローを構築
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よくある質問
Q1. Anthropic APIキーは必須ですか?他のAIプロバイダーでも使えますか?
デフォルトではAnthropicのAPIキーが必要です。これは観察内容の圧縮にClaudeを使うためです。設定ファイルの AI_PROVIDER を変更することで他のプロバイダーにも対応できますが、詳細は公式ドキュメントを確認してください。APIの利用コストは使用量に応じて変わりますので、料金はAnthropic公式サイトを参照してください。
Q2. 記録されたくない会話や情報がある場合はどうすればいいですか?
<cite index="9-10,9-11"><private>タグで囲んだ内容はストレージから除外されます。すべてのデータは~/.claude-mem/にローカル保存されます。</cite>クラウドに送信されることはありませんので、機密性の高いプロジェクトでも安心して使えます。
Q3. claude-memを入れると動作が重くなりますか?
<cite index="15-3">PostToolUseフックはツール呼び出しのたびにバックグラウンドワーカーへのノンブロッキングHTTP POSTで生データを送信します(平均8ms)。</cite>この処理はバックグラウンドで非同期に行われるため、普段の作業に遅延はほとんど感じません。
Q4. アンインストールはできますか?データはどうなりますか?
アンインストールは通常のプラグイン削除手順で行えます。データは ~/.claude-mem/ フォルダに保存されているため、このフォルダを削除すれば記録もすべて消えます。逆に言えば、アンインストールしてもデータは残るので、再インストール時に引き継げます。詳細は公式ドキュメントを参照してください。
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まとめ:今日から始める3つのアクション
claude-memは、AIコーディングの「毎回ゼロから説明する」問題を解決する、現時点で最も実績のあるオープンソースの答えです。
要点の整理:
- セッションをまたいでClaudeに記憶を持たせるプラグイン
- 作業内容を自動でキャプチャ→AI圧縮→次回セッションに自動注入
- Apache 2.0ライセンスで無料・データはローカル保存
- Claude Code・Cursor・Gemini CLI・OpenCodeなど複数環境に対応
今日試したい人への3ステップ:
- Node.js 20.12.0以上 が入っているか確認する(
node -v) npx claude-mem installを実行してインストール- Claude Codeで1〜2セッション作業して
http://localhost:37777で記録を確認する
数セッション後、新しいセッションを開いたときにClaudeが前の作業を「知っている」感覚を体験したら、このツールがあなたのワークフローに合っているサインです。
最新情報・詳細設定はGitHub(thedotmack/claude-mem)と公式ドキュメント(docs.claude-mem.ai)で確認してください。