milvus OSS

MilvusはZilliz社が開発したオープンソースのベクトルデータベース。Apache 2.0ライセンスで完全無料。RAGやAI検索アプリに必要な「意味の近さで検索する」仕組みを数十億件規模で高速処理できる点が最大の特徴。

last-updated: 2026-07-15 · source: database

github_stars45.2k
pricingOSSは完全無料(Apache 2.0) / マネージドサービス「Zilliz Cloud」はFree Tier(5GB・月2.5M vCU)あり / 詳細は公式サイト参照
licenseApache-2.0
japanese不明

概要

Milvusは、Zilliz社が開発しLinux Foundation(LF AI & Data Foundation)に寄贈したオープンソースのベクトルデータベース(ベクトル=AIが文章・画像・音声を数値の羅列に変換したもの)です。Apache 2.0ライセンスのもと、ライセンス料・利用制限なしで商用利用も含めて完全無料で使えます。GitHubのスター数は4万以上を誇り、オープンソースのベクトルDB分野で最も人気の高いプロジェクトです。ARM・NVIDIA・AMD・Intel・Meta・IBM・Microsoft・Alibaba・Salesforceなどの企業のエンジニアがコアコントリビューターとして開発に参加しています。

生成AI・RAG(手持ちの資料をAIに読ませて答えさせる仕組み)・画像検索・レコメンドエンジンなど、「意味の近さで探す」処理が必要なAIアプリケーションのバックエンドとして注目されています。2026年5月にはMilvus 3.0のリリース候補版が公開され、データレイク連携や外部コレクション・スナップショット機能など次世代の機能が追加されました。ローカルのPythonスクリプトから、数十億件規模の分散クラスターまで、同じAPIで段階的にスケールアップできる設計が個人開発者からエンタープライズまで幅広く選ばれる理由です。

主な機能

料金プラン

プラン費用主な内容
Milvus OSS(自己ホスト)完全無料Apache 2.0ライセンス。サーバー・クラウドのインフラコストのみ負担。ライセンス料・ベクトル数制限なし。
Zilliz Cloud Free Tier無料5GBストレージ・月2.5M vCU(仮想コンピューティングユニット)・最大2コレクション・1Mベクトルまで。学習・個人プロジェクト向け。
Zilliz Cloud Serverless従量課金使った分だけ課金。vCU単価・ストレージ単価(2026年から$0.04/GB/月に統一)で計算。詳細は公式サイト参照。
Zilliz Cloud Dedicated要見積もり専有クラスターを確保。本番・エンタープライズ向け。詳細は公式サイト参照。
Zilliz Cloud Business Critical要問い合わせコンプライアンス・セキュリティ要件が厳しい企業向け。詳細は公式サイト参照。

> 💡 ポイント: Milvus本体はOSSなので無料。クラウドで楽に使いたい場合のマネージドサービスが「Zilliz Cloud」。Free Tierは500K件以下のベクトル規模のRAGプロトタイプなら数ヶ月は無料枠で動かせるとされています(公式より)。

導入方法

① 最速:Milvus Lite(Python・ローカルのみ)

Python 3.8以上の環境で以下の1行を実行するだけで使い始められます。

pip install -U pymilvus

その後、Pythonコード内でローカルファイルを指定してDBを作成します。

from pymilvus import MilvusClient
client = MilvusClient("milvus_demo.db")  # ローカルファイルにデータ保存
client.create_collection(collection_name="my_collection", dimension=768)

Jupyter Notebookでもそのまま動作します。Google Colabでも利用可能です。

② 本番向け:Docker(Standalone)

Dockerがインストールされた環境で、公式スクリプトを使って1コマンドで起動できます。

# インストールスクリプトをダウンロード
curl -sfL https://raw.githubusercontent.com/milvus-io/milvus/master/scripts/standalone_embed.sh -o standalone_embed.sh

# Dockerコンテナを起動
bash standalone_embed.sh start

起動後は http://127.0.0.1:9091/webui/ でブラウザからWeb UIにアクセスして管理できます。

③ スケールアップ:Docker Compose

# 設定ファイルをダウンロード
wget https://github.com/milvus-io/milvus/releases/download/v3.0-beta/milvus-standalone-docker-compose.yml -O docker-compose.yml

# 起動
sudo docker compose up -d

④ コードを変えずにクラウドへ移行

Milvus Lite・Standalone・Distributedはすべて同じAPIを共有しているため、接続先URIを変えるだけでクラウド(Zilliz Cloud)に移行できます。

client = MilvusClient(uri="http://localhost:19530", token="root:Milvus")

こんな人におすすめ

よくある質問

Q. プログラミング初心者でも使えますか? A. Milvus Liteはpip install pymilvusの1行とPythonの数行で動き始めます。ただしベクトルDBの概念(エンベディング・インデックスなど)の基礎知識があるとスムーズです。公式ドキュメントのQuickstartは日本語学習リソースも充実しています。

Q. 無料で商用アプリに使えますか? A. はい。Milvus本体はApache 2.0ライセンスのため、商用利用を含めて制限なく無料で使えます。自前でサーバーを用意する場合のインフラコストのみが発生します。

Q. Zilliz Cloudと自己ホストのMilvusは何が違いますか? A. 機能的なAPIはほぼ同じですが、Zilliz CloudはMilvusのインフラ管理を代行してくれるフルマネージドサービスです。自分でサーバーの監視・バックアップ・スケーリングをしたくない場合に向いており、Free Tierから始めて本番環境に移行できます。

Q. 他のベクトルDBと何が違うのですか? A. 最大の差別化ポイントはスケーラビリティと機能の豊富さです。1台のPCで数百万件から始まり、Kubernetesクラスターで数百億件規模まで同じコードで扱えます。また、意味検索+キーワード検索のハイブリッド検索やGPU加速、10種以上のインデックスをOSSで利用できる点が特徴です。

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