MaxKB AIツール
MaxKB(Max Knowledge Brain)は、1Panel-devが開発するオープンソースのエンタープライズ向けAIエージェントプラットフォーム。RAGパイプライン・ビジュアルワークフロー・MCP連携を一体で提供し、Dockerコマンド1行で自己ホスト環境に展開できる点が最大の特徴。
spec — 基本情報
| github_stars | 22.1k |
|---|---|
| pricing | コミュニティ版:無料・オープンソース(GPL-3.0) / 商用エンタープライズ版:詳細は公式サイト参照(電話問い合わせ) |
| license | GPL-3.0 |
| japanese | 不明 |
概要
MaxKBは「Max Knowledge Brain」の略で、飛致云(FIT2CLOUD)傘下の1Panel-devが開発するオープンソースのエンタープライズ向けAIエージェントプラットフォームです。RAG(Retrieval-Augmented Generation=手持ちの資料をAIに読ませて根拠ある答えを返させる仕組み)パイプライン、ビジュアルなワークフローエンジン、MCP(Model Context Protocol=AIが外部ツールを呼び出す仕組み)ツール連携を一体化したツールで、GPLv3ライセンスの完全オープンソースとしてGitHubに公開されています。
ChatGPTのような汎用AIは社内文書を知らないため、社内ナレッジに関する質問に正確に答えられず「もっともらしい嘘(幻覚)」を返すことがあります。MaxKBはその問題をRAGで解決し、マニュアル・規程・Q&Aなど自社のドキュメントを取り込んで根拠付きで回答するボットやエージェントをノーコードで構築できます。GitHubスター数は2026年7月時点で約22,000に達しており、カスタマーサポート・社内ナレッジ管理・学術研究・教育など多様な場面で活用されています。
主な機能
- RAGパイプライン(文書をAIの知識にする仕組み):PDFやWordなどのドキュメントをアップロードするか、Webページを自動クロールするだけで、テキストの分割・ベクトル化(意味の数値変換)が自動で行われます。AIが文書に基づいて回答するため、でたらめな答え(幻覚)を大幅に減らせます。
- ビジュアルワークフローエンジン:「資料を検索 → 判断 → 外部ツールを実行」といった複数ステップの処理をフロー図感覚で組み立てられます。関数ライブラリやMCPツール連携も組み込めるため、複雑な業務自動化も実現できます。
- マルチモデル対応:OpenAI・Gemini・Claude等のクラウドモデルに加え、Ollama経由のLlama 3やQwen、DeepSeekなどローカルで動かすオープンソースモデルにも接続できます。特定のAIサービスに縛られず、コストやプライバシー要件に合わせて使い分けられます。
- ゼロコード埋め込み:作成したチャットボットは、既存のウェブサイトや業務システムにコードを書かずに組み込めます。iFrameやAPIでの連携に対応しており、すでに動いているサービスへの追加も簡単です。
- 完全自己ホスト(データを外に出さない):すべてのデータが自分のサーバー内で完結するため、機密文書をクラウドサービスに送る必要がありません。医療・法律・金融など情報漏えいリスクに敏感な分野での利用に適しています。
- マルチモーダル対応:テキストだけでなく、画像・音声・動画の入出力にも対応しています(v2系以降)。画像理解ノードや画像生成ノードをワークフローに組み込めます。
- 1Panel連携・LTSリリース:同じ開発元が提供するサーバー管理ツール「1Panel」のアプリストアからワンクリック導入が可能です。また長期サポート版(LTS)が提供されており、企業利用でも安心してバージョンを固定できます。
料金プラン
| プラン | 費用 | 主な内容 |
|---|---|---|
| コミュニティ版(OSS) | 無料 | コア機能すべて・GPL-3.0・自己ホスト・GitHubで公開 |
| エンタープライズ版(商用) | 詳細は公式サイト参照 | SSO・RBAC(権限管理)・サポート・X-Pack追加機能など(電話 400-052-0755) |
> 注意:無料のコミュニティ版はコア機能を制限なく使用できますが、エンタープライズ向けの高度な権限管理(RBAC)やシングルサインオン(SSO)は商用版に含まれます。商用版の具体的な金額は公式サイトまたは電話での問い合わせが必要です。
導入方法
DockerがインストールされたサーバーまたはPCがあれば、以下のコマンド1行で起動できます。
docker run -d --name=maxkb --restart=always \
-p 8080:8080 \
-v ~/.maxkb:/var/lib/postgresql/data \
-v ~/.python-packages:/opt/maxkb/app/sandbox/python-packages \
1panel/maxkb
起動後は http://サーバーIPアドレス:8080 にアクセスするとWeb管理画面が表示されます。初期ログイン情報は公式GitHubのREADMEに記載されています(初期パスワードは必ず変更してください)。
その後の基本的な流れは次のとおりです。
- 使いたいAIモデル(クラウドAPIキーまたはOllamaなどのローカルモデル)を設定する
- 使いたい文書(PDFや社内マニュアルなど)をアップロード、またはWebページのURLを登録する
- Q&Aボットまたはエージェントを作成し、知識ベースと紐づける
- 必要に応じてワークフローやMCPツールを追加する
- チャットウィジェットのコードを自社サービスに貼り付けて公開する
1Panelの「アプリストア」経由でインストールする方法、またはオフラインインストールパッケージを使う方法も公式サイトで案内されています。
こんな人におすすめ
- 「自社サービスにAIチャットサポートを付けたい」個人開発者:製品マニュアルやFAQを読み込ませるだけで、24時間自動応答できるサポートボットを低コストで作れます。SaaSの月額費用をかけずに自前で持てる点が魅力です。
- 「社内の情報をAIで検索したい」スタートアップ・小規模チーム:散らばった社内規程・議事録・手順書を一括管理し、チャットで瞬時に引き出せる社内ナレッジAIを構築できます。データを外部サービスに預けたくないチームに最適です。
- 「プライバシー重視でAIを使いたい」士業・医療・教育関係者:完全自己ホストのため、患者情報・法律文書・試験問題などの機密データをクラウドに送らずにAI活用できます。
- 「APIや外部サービスと連携する自動化ボットを作りたい」ノーコード志向の開発者:ワークフローエディタとMCPツール連携を使えば、CRM更新・メール送信・データ検索といった処理をAIに組み込めます。コードを書かなくても複雑な自動化が実現できます。
よくある質問
Q. プログラミングの知識がなくても使えますか? A. 基本的なQ&Aボット作成はノーコードで対応できます。ただし、Dockerを使ったサーバーへの初期インストールには最低限のコマンド操作(コピー&ペースト程度)が必要です。ワークフローの高度なカスタマイズにはある程度の技術的理解があると便利ですが、テンプレートを活用すれば非エンジニアでも多くのことができます。
Q. ChatGPTやClaudeとは何が違うのですか? A. ChatGPTやClaudeはインターネット上の一般知識で回答しますが、自社の社内文書や独自資料は知りません。MaxKBは「自分で用意した文書」をAIの知識ベースとして使い、その内容に基づいた根拠ある回答を返す仕組みです。また、データが自分のサーバーから出ないため、機密情報の取り扱いにも安心です。
Q. どのAIモデルと組み合わせられますか? A. OpenAI(GPT系)、Google(Gemini)、Anthropic(Claude)などのクラウドAPIモデルに加え、OllamaやvLLM経由でLlama 3・Qwen・DeepSeekなどのローカルモデルにも接続できます。特定のAI会社に縛られず、コストやセキュリティ要件に合わせて選べます。
Q. 無料版と有料版の違いは何ですか? A. 無料のコミュニティ版(OSS)ではRAGパイプライン・ワークフローエンジン・MCP連携などコア機能をすべて利用できます。有料のエンタープライズ版では、SSO(シングルサインオン=一度のログインで複数システムにアクセスする仕組み)・RBAC(役割ベースのアクセス権限管理)・専任サポートなど大規模組織向け機能が追加されます。個人開発や小規模用途であれば無料版で十分なケースが多いです。
glossary — わからない用語があったら
related — 同カテゴリの人気エンティティ
Rust製の超高速コードエディタ。ネイティブのAI機能(エージェントパネル・インライン編集)と共同編集を備える。
Google公式のターミナルAIエージェント。Geminiの大容量コンテキストを活かし、無料枠の大きさが特徴。
OpenAI製のターミナルコーディングエージェント。ローカルで動作し、コードの読解・修正・実行を対話的に行う。
オープンソースのターミナルAIコーディングエージェント。プロバイダ非依存で、洗練されたTUIが特徴。
ターミナルで動くAIペアプログラミングツールの草分け。Gitと深く統合し、変更を自動コミットしながら開発を進める。