sim AIツール
Simは、AIエージェント(自律的にタスクをこなすAIロボット)をコードなしで作成・運用できるオープンソースのAIワークスペース。ビジュアルキャンバス+自然言語指示の「Mothership」で、1,000以上の外部サービスと連携したワークフローを構築・デプロイできる。
spec — 基本情報
| github_stars | 29.1k |
|---|---|
| pricing | 無料枠あり(Communityプラン・1,000クレジット) / Pro $25/月 / Max $100/月 / セルフホスト無料 |
| license | Apache-2.0 |
| japanese | 不明 |
概要
Sim(sim.ai)は、AIエージェント(自律的に判断・行動するAIプログラム)をビジュアル操作と自然言語の両方で構築・管理できるオープンソースのAIワークスペースです。2025年にY Combinator(世界有数のスタートアップ育成プログラム)のバッチから生まれ、7百万ドルの資金調達を経て急成長中。GitHubのスター数は2026年6月時点で約29,000を超え、10万人以上のユーザーが利用しています。ライセンスはApache 2.0で、商用・個人どちらにも無料で利用できます。
2026年3月に「AIワークスペース」へと進化し、Mothership(マザーシップ)と呼ばれる自然言語コントロールパネルを搭載。「毎朝9時にSlackに競合情報をまとめて投稿して」のように日本語に近い感覚で指示するだけで、ワークフロー・データベース・ファイル・知識ベースのすべてをまとめて操作できるようになりました。コードを書かなくてもAI活用の自動化システムが作れる点が、エンジニアではない個人開発者にとって最大の注目ポイントです。
主な機能
- Mothership(自然言語コントロールパネル):「〇〇というワークフローを作って」「先週のデータをまとめてSlackに送って」のように話しかけるだけで、ワークスペース全体を操作できるAIチャット画面。ワークフロー作成からデータ管理・調査・スケジュール設定まで一括対応。
- ビジュアルワークフロービルダー:ブロック(部品)をドラッグ&ドロップで画面に並べ、矢印で繋ぐだけでAIの処理手順を組み立てられます。Agentブロック・Conditionブロック・Functionブロックなど役割別の部品が用意されており、ループや分岐処理も視覚的に設定可能。
- 1,000以上のインテグレーション(外部サービス連携):Slack・Gmail・Notion・HubSpot・Salesforce・GitHub・Google Sheets・Airtable・Discordなど幅広いサービスと接続でき、エージェントがそれらを横断して自動操作します。MCP(Model Context Protocol:AIと外部ツールをつなぐ規格)にも対応。
- マルチLLMサポート:OpenAI・Anthropic Claude・Google Gemini・DeepSeek・Groq・Cerebras・Mistral・xAI・OpenRouterなど15以上のAIモデルプロバイダーに対応。1つのワークフロー内で異なるAIモデルを混在させることも可能です。OllamaやvLLMを使ったローカルモデル(自分のPCで動くAI)にも対応しており、APIコストをゼロにすることもできます。
- ナレッジベース(RAG:手持ちの資料をAIに読ませて答えさせる仕組み):Google Docs・Notion・Confluence・Slack・GitHub・HubSpotなど15種類以上のソースからドキュメントを自動取得・インデックス化し、エージェントが「自社の資料に基づいた回答」を返せるようにする機能。PDFのOCR処理・Markdown・JSONなど多様な形式に対応しています。
- テーブル・ファイル管理:ワークスペース内に専用のデータベース(テーブル)とファイルストレージが内蔵されており、ワークフローがデータを読み書きしたり、レポートファイルを生成して保存したりできます。CSVを1クリックでインポートしてワークフローで使えるテーブルに変換する機能も搭載。
- ログ・実行監視:すべてのワークフロー実行を1ブロックずつトレース記録。入力・出力・実行コスト・所要時間が確認でき、どこで問題が起きたかをひと目で特定できます。スケジュール実行・Webhook(外部からの呼び出し)・APIデプロイにも対応。
料金プラン
| プラン | 月額 | クレジット | ストレージ | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Community(無料) | 無料 | 1,000クレジット(初回のみ) | 5 GB | 無制限ワークフロー作成、基本機能すべて利用可 |
| Pro | $25/月(年払い15%割引あり) | 5,000クレジット/月 | 50 GB | 高いレート制限、無制限チームメンバー招待 |
| Max | $100/月(年払い15%割引あり) | 20,000クレジット/月 | より大容量 | さらに高いレート制限、大規模利用向け |
| Enterprise | 要問合せ | カスタム | カスタム | SSO・SOC2対応・専任サポート・カスタムレート制限 |
| セルフホスト | 無料 | 制限なし | 自己管理 | 自社サーバーで全機能を無料で運用可能 |
> クレジットについて:1クレジット=$0.005(約0.7円)。ワークフロー1回の実行ごとに基本1クレジット消費し、AIモデル利用分はトークン数に応じて追加加算されます。自前のAPIキー(BYOK)を持ち込めば、Simのマークアップなしにプロバイダーの基本料金のみで利用可能です。料金の詳細は公式サイト・公式ドキュメントを参照してください。
導入方法
方法①:クラウド版(最も手軽)
- https://sim.ai にアクセスし、アカウントを作成
- ブラウザ上でそのままワークフロー作成を開始できます
方法②:npxコマンド(ローカルに1コマンドで起動)
Dockerがインストールされていれば、ターミナルで以下を実行するだけです:
npx simstudio
その後、ブラウザで http://localhost:3000 を開けば完了。
方法③:Docker Composeでのセルフホスト
# リポジトリをクローン
git clone https://github.com/simstudioai/sim.git
cd sim
# 本番用で起動
docker compose -f docker-compose.prod.yml up -d
その後 http://localhost:3000 にアクセスして利用開始。
方法④:Ollamaでローカルモデルを使う(API料金ゼロ)
# GPU搭載マシンの場合(gemma3:4bを自動ダウンロード)
docker compose -f docker-compose.ollama.yml --profile setup up -d
# CPUのみの場合
docker compose -f docker-compose.ollama.yml --profile cpu --profile setup up -d
> セルフホストでCopilot(AI補助機能)を使う場合は、sim.ai → 設定 → Copilot でAPIキーを発行し、環境変数 COPILOT_API_KEY に設定してください。
こんな人におすすめ
- コードを書かずにAI自動化を始めたい個人開発者:Mothershipに日本語で指示するだけでワークフローが組み上がり、Slack通知・メール送信・スプレッドシート整理などを自動化できます。プログラミング経験がなくても操作できる設計です。
- 自社の資料・マニュアルを活かしたチャットボットを作りたい人:ナレッジベース機能(RAG)を使えば、NotionやGoogle Docsに書いた社内文書をAIが参照して答えるサポートbotを、設定のみで構築できます。
- 複数のAIサービスやSaaSを連携させて業務を自動化したい人:HubSpotに新リードが入ったら情報を付加してSlackに通知する、Gmailを監視してNotionにタスク追記する、といった複数ツールをまたいだ自動化フローを、コードなしで構築できます。
- データプライバシーを重視してオンプレミス(自社サーバー)で動かしたい人:Apache 2.0ライセンスのオープンソースなので、自社のサーバーやクラウドに無料でセルフホストでき、データを外部に出さずに全機能を利用できます。Ollamaと組み合わせれば完全オフライン環境での運用も可能です。
よくある質問
Q. プログラミングの知識がなくても使えますか? A. はい、使えます。Mothershipに「こんなことをしてほしい」と自然言語で伝えるとワークフローを自動生成してくれます。ビジュアルビルダーもドラッグ&ドロップで操作できるので、コードを書く必要はありません。高度な処理が必要な場合のみ、JavaScriptを書けるFunctionブロックが利用できます。
Q. 無料プランで何ができますか? A. Communityプラン(無料)では1,000クレジット(初回のみ付与)が使え、ワークフローの作成数に制限はありません。OpenAIやClaudeなどへのAPIキーを自分で持ち込む(BYOK)ことで、クレジット消費を抑えながら利用できます。また、セルフホストすれば無料で制限なく運用することも可能です。
Q. 対応しているAIモデルはどれですか? A. OpenAI・Anthropic Claude・Google Gemini・Groq・Cerebras・DeepSeek・Mistral・xAI・OpenRouterなど15以上のプロバイダーに対応しています。1つのワークフロー内で複数の異なるモデルを組み合わせることもでき、OllamaやvLLMを使ったローカルモデルも利用可能です。
Q. セルフホストとクラウド版の機能差はありますか? A. 基本機能はほぼ同じです。ただし、Copilot(ワークフロー内のAI補助機能)とMothershipはSim管理のサービスのため、セルフホスト版で使う場合はsim.aiでAPIキーを別途発行して設定する必要があります。Enterprise専用機能(SSO・高度なアクセス制御など)は有償ライセンスが必要です。
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